1年前に転職ドラフトを使って転職したときの話

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私が最初に転職ドラフトに参加したのは昨年7月に開催された第7回でした。

当時私はサンフランシスコに住んでいました。留学先の学校の修了が迫り、修了後に学生ビザで1年間働くことのできるOPTという制度を使って働くことのできる企業を探していましたが、OPTはともかく1年後にH1Bビザを取得して働き続けることは思っていた以上にハードルが高そうだと実感していたところでした。1年後H1Bビザをサポートしてもらう約束を取りつける、OPT期間にH1Bサポートに見合う働きぶりを見せる、申請の際に必要な大量の書類の準備や弁護士との調整、その上での高倍率の抽選などなど。

また私はそれまで業務では基本的にずっとPHPを書いてきたのですが、この頃はRubyの仕事がしたいという気持ちが強くなっていました。

というのもここ数年フリーランス市場が活況になり、選択肢の一つとしてフリーランスを考えるようになっていましたが、もしフリーランスをやることになった際はRubyでやっていきたいと考えていました。PHPは案件数は多いですが、レガシーな環境の案件が多いのではないかという懸念があります。その点Rubyはスタートアップや新規事業の立ち上げに使われることが多く、比較的小さいチームで幅広く携われるモダンな環境の案件が多そうだと思われました。GoやPythonなど他の言語はRubyに比べると案件数がかなり少なそうです。

ただRubyで仕事がしたい気持ちはあったのですが、海外での業務未経験の言語での就労はハードルが高いと考えPHPで仕事を探していました。仕事を探すことのできる期間はまだ数ヶ月残っていましたが、海外での就労経験の実績解除という意味では既にインターンシップも済ませていたので、もしOPTを利用してPHPで1年間仕事したとして、その後のH1Bが取れず帰国してからRubyで仕事を探すことになるのは悪手ではないか、今帰国してRubyで仕事を探したほうがよいのではという考えが頭をもたげていました。

そのタイミングで転職ドラフトに初参加してみたところ、13社という自分が思っていたよりも多くの企業から指名をいただき、提示年収も思っていたより高く、その多くは自分の希望通りRubyを書かせてくれるポジションだったので、帰国して指名していただいた企業の選考を受けることにしました。

ただすぐには帰国できないので、帰国する9月まで面談は待ってもらいました。その上で9月に開催される次の第8回にも参加し、第7回(13社指名)と第8回(4社指名)のぶんの選考を同時に進めるというテクニック?を使いました。ちょうどこの頃から開催間隔が3ヶ月から2ヶ月に短縮されたところで、よいタイミングだったと思います。

帰国してから指名された企業のうち、PHPの企業など数社を除いてほとんどの会社と面談しました。離職中で時間があったので、並行して転職ドラフト以外の媒体からも多く選考を受けました。業務未経験での言語ということもあり必ずしも順調な就職活動ではありませんでしたが、最終的には転職ドラフトで指名された企業の中でも特に行きたかった企業を含む数社から内定をいただき、就職を決めました。

指名金額は最初の2,3社は500万円台もあったのですが、段々と競りのような効果が働いているのか金額が吊り上がっていき700万前後に収束しました。私の累計平均提示年収は665万円ですが、全体の平均は634万円ということなのであまり変わりません。他の人の指名を見ていても、金額は指名件数と比べて意外と個人差が少なく、ある程度の件数指名を貰えさえすれば、最初の頃や他社の指名額を気にしない企業からの指名を除いて大体700万前後に収束する印象があります。その上の800万以上での指名になるとぐっと限られ、このあたりに壁があるように思われます。

指名金額の個人差が少ないため、20代前半の優秀なエンジニアには転職ドラフトを見せないほうがいいにもある通り、20代前半の若手で給与がいわゆる新卒テーブルに乗っている年功序列で搾取されている方のほうが、そこから抜け出すことによって年収アップという意味では恩恵を受けやすいかと思います。これは正社員からフリーランスになった時の年収の上がり幅についても同じことが言えます。転職ドラフトに参加するのもフリーランスになるのも数年経験を積んでから…と考えがちですが、年収アップの恩恵は経験が短い若手の方のほうが大きいと思います。

転職ドラフトを使ったことがない方へのメッセージですが、基本的に1つの企業からは1度きりしか指名は来ません。指名件数としては初参加回が抜けて多く、2回目以降の指名は初回よりも少なくなる傾向があります。ですので、転職ドラフトの初参加はシューティングゲームのボムのように「いざ」というときにとっておくことをオススメします。また毎回新しく参戦する企業もいるため、しばらく参加せず久しぶりに参加すると多く指名をもらえることもあります。

あと他の媒体から選考を受けようとしている企業に対して、その企業が転職ドラフトに参加している場合は過去の指名一覧を見ることができるので、年収レンジを把握する際の参考になります。各企業の過去の指名一覧ページや各参加者の過去の指名一覧ページは、この会社がこういう人を指名しているんだーとか色々と参考になりますし、面白いので私はよく見ています。

転職ドラフトへの改善要望としては、まず面談日程の調整機能で1度に多くの候補日を登録しようとするとフォームのモーダルが下に伸びて最下部のフッターに隠れてしまうのは直してほしいです。あと面談後に表示されることのある「次回選考を希望する」ボタンですが、出る場合もあれば出ない場合もあり、出現条件がよく分かりません。ボタンが表示されているのを見逃してしまうことも多々あり、見逃さないように頻繁にチェックしていると出なかったりして振り回される感じです。

そんな経緯を経て転職したのですが、最近また転職ドラフトで転職することになりました。その話についてはまたそのうち書こうと思います。